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地球温暖化対策に貢献する樹脂サッシ
環境に優しい樹脂サッシ
 現在、日本家屋の窓としてアルミサッシ(単板ガラス)が多く使われていますが、環境に優しい樹脂サッシがアルミサッシに 替わるものとして注目されています。単板ガラスのアルミサッシでは、冬の暖房時に窓から熱が流失する割合が約50%、夏の冷房時に窓から熱が入る割合が約70%と窓の開口部から 多くの熱損失があると報告されています。 アルミの替わりに熱伝導がアルミの1/1,000の樹脂を使った樹脂サッシは、複層ガラスとの組み合わせで素晴らしい断熱効果を発揮します。アルミサッシ(単板ガラス)を断熱性の高い樹脂サッシ(Low-E複層ガラス)の窓に取り替えると、 約3倍弱もの優れた断熱性能を示すと言われています。
 樹脂サッシの樹脂としては、耐侯性等の優れた塩化ビニル樹脂が使われていますが、使用済み樹脂サッシは、ガラスと塩化ビニル樹脂とに分別され、新しい樹脂サッシに再生される事になっており、資源循環型社会形成の一役を担う事になります。
CO2の大幅削減が可能
 断熱性能に優れている樹脂サッシは、民生分野のCO2排出削減の切り札とも期待されており、2004年3月10日に開かれた中央環境審議会地球環境部会で、2006年度までに、新築建築物の8割が現行省エネ基準を満たした建築物に置き換わることで、 年間3,560万トンのCO2を削減(原油換算で860万klの削減に相当)するとの 目標が決定されました。このため、 新規着工における樹脂サッシ、複層ガラスの普及が求められています。

 新築建築物の現行省エネ基準の達成ばかりでなく、既存住宅のリフォームによる窓の断熱化もCO2削減に非常に効果がある事が示されています。現行のアルミサッシ(単板ガラス)の窓を断熱性の高い樹脂サッシ(Low-E複層ガラス)の窓に取り替えると、 年間の
CO2発生量が一戸建てで1トン、マンションで0.3トン削減できるとの試算が 「樹脂サッシ普及促進委員会」から報告 されています。日本全国の住宅のすべての窓を断熱リフォームした場合のCO2削減量は年間3,500万トンとなり、 これは京都議定書での日本の公約値である1990年度比6%削減目標に大きく貢献します。 因みに、欧州では、この樹脂サッシと複層ガラスが家の標準仕様になっており、我が国でも標準化仕様への取り組みが必要とされております。
住環境の改善(結露防止、騒音対策)
 樹脂サッシによる窓の断熱はCO2排出抑制という環境面での貢献だけでなく、家族の大事な健康を守ることにもつながり、 喘息の原因になるカビやダニの発生を防ぐ"結露の防止"にも役立ちます。更に、樹脂サッシは、気密性に優れるため、 "遮音性能の向上"にも効果があります。樹脂サッシに複層ガラスを組み合わせれば、室内に侵入する外部の騒音を遮断し、 静かな室内環境を確保でき、逆に、ピアノなどの音を室外に漏らすのを防止する事にも役立ちます。
低い日本の樹脂サッシ普及率
 この様に窓の役割が広く見直される中で、世界的に樹脂サッシがクローズアップされてきており、樹脂サッシは、 欧米ではアルミサッシと同等以上に普及(普及率:約40〜65%)しています。また、中国では、環境対策による政府の方針もあり、 樹脂サッシがめざましく普及しつつあります。しかし、国内では寒冷地の北海道で90%以上、東北地方で30%〜60%普及していますが、 全国平均ではサッシ市場のわずか7%程度に止まっており、 諸外国に比べ非常に低い普及率となっております。 夏季の冷房効率化を売り物に西日本でも市場開拓を目指す動きが出ており、国内での本格的な普及はこれからと言う段階であると考えられます。
樹脂サッシ普及の課題
 寒冷地を除いて、樹脂サッシの普及率が非常に低いのは、樹脂サッシそのものの利点が十分知られていない事や、 現行ではコストが高い樹脂サッシが敬遠され、コストの安いアルミサッシの方が標準工事として組み込まれているためであると考えられます。 また、防火基準による使用制限も普及の足かせになっていると考えられています。 このため、樹脂サッシのコスト削減による価格競争力の向上、 防火基準による使用制限の緩和、税制面での支援、 CO2大幅削減の達成に有効な断熱性能の優れた窓素材使用の法律での義務化などの後押しが普及のキィーとなると考えられます。