樹脂解説
一覧に戻る
My Pageに登録する
一般的名称:ポリエチレン
略記号:PE
英語名:polyethylene
化学式:
化学式
結晶/非晶性:結晶性(Tm:低密度PE:108〜122℃、高密度PE:127〜134℃)
供給形状:ペレット;乳白色、半透明(自然色)
グループ内メーカー: 日本ポリエチレン株式会社
カタログ お問い合せ
 
(商品名) ノバテック®HD、ノバテック®LD、ノバテック®LL、カーネル®、ハーモレックス®
商品詳細ページ
概要
エチレンを重合して得られる結晶性樹脂。圧力、触媒などの重合条件により高密度ポリエチレン(HDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE) 、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)に分類される。また、最近ではメタロセン触媒(シングルサイト)触媒を使用したポリエチレンも上市され、すぐれた物性が注目されている。
特徴
1. 密度、分子量、分子量分布、分子構造(分岐の種類、分岐度分布など)によって成形性や製品物性に特徴が現れる。用途に対応する各種グレードが上市されている。
2. 剛性は密度に依存して高くなる。L-LDPEではブテン、ヘキセンなどとの共重合によって密度を制御しているが、コモノマー種によって強度特性が異なる。メタロセン触媒を用いるグレードでは共重合度分布が均一となり、強度や表面特性の良い成形品が得られる。LDPEの結晶化度は重合中の連鎖移動で側鎖が生成することで決定されるが、同時に長鎖分岐が生成し、この効果でLDPEの溶融張力は大きく、押出し特性も良好である。
3. 外観は結晶化度と対応する。HDPE製品では結晶サイズも大きく、半透明であるが、より結晶化度の小さいLDPE、L-LDPEでは透明性は高くなる。
4. Tgは-120℃ 近辺と極めて低く、そのため耐衝撃性と耐寒性にすぐれている。
5. 表面張力は極めて低く、接着・印刷がしにくい。このため接着・印刷を行うためには、コロナ処理や火炎処理等で表面改質を行う必要がある。
6. 耐水性、耐薬品性がすぐれている。ただし、密度が高いほど界面活性剤によりストレスクラックを起こし易い。
7. 電気的性質にすぐれている。特に誘電損失が小さく、電気絶縁性が良好である。
8. 吸水率が非常に少ない。
9. 酸素、炭酸ガス、窒素などのガスは透過しやすいが、水蒸気は透過しにくい。
10. PPと比較して,成形収縮率は大きくなる。
主な用途
1. 押出成形用途:
各種フィルム(食品、薬品、雑貨、機械工具などの包装用、シーラントフィルム、農業用フィルム)、パイプ、モノフィラメント(ロープ、魚網、防虫網)、押出しラミネート、繊維
2. 射出成形用途:
各種容器、食器、台所用品、玩具、雑貨、ベビーバス、たらい、ごみ入れなどの大型容器、クレート (HDPE)など
3. 吹込成形用途:
食料品や化粧品、化学薬品容器、小型〜大型ドラム缶、石油缶、自動車燃料タンク
市場動向
2007年の国内生産量は低密度ポリエチレン(LDPE)が188万トン、高密度ポリエチレン(HDPE)が114万トンであった。分野別の需要構成は、LDPEは、フィルム52%、加工紙17%、射出成形、電線被覆5%、中空成形3%等である。HDPEは、フィルム33%、中空成形20%、射出成形12%、パイプ9%、3%等である。LDPEとは需要構造が異なり、自動車用ガソリンタンク、上水道パイプ等の耐久消費財の用途がある。最近のトピックスは自動車の燃料タンクが軽量性、防錆性、デザインの自由度などの理由で鋼鉄に代わって高密度ポリエチレン主体のブロー成形品の採用が増加していることである。EVOHの項に述べたように蒸散規制の問題で、HDPEとEVOH、PAとの多層ブロー製品が採用されている。