樹脂解説
一覧に戻る
My Pageに登録する
一般的名称:ポリブチレンテレフタレート
略記号:PBT
英語名:polybutyleneterephthalate
化学式:
化学式
結晶/非晶性:結晶性(Tm:225〜228℃)
供給形状:ペレット;白色(自然色)
グループ内メーカー: 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社
カタログ お問い合せ
 
(商品名) ノバデュラン®
商品詳細ページ
概要
ポリブチレンテレフタレートはテレフタル酸あるいはテレフタル酸ジメチルと1,4-ブチレングリコールを重縮合して得られる熱可塑性ポリエステルである。汎用エンプラの中でもっとも歴史の新しい樹脂である。エンプラとしての熱可塑性飽和ポリエステルの中ではPBTが成形性、物性、価格などのバランスが取れており、もっとも需要量が多い。PBTは、全使用量のうち過半数以上が複合系グレードであることも特徴である。
特徴
1. 結晶性で、融点が225〜228℃、結晶化度は35〜45%である。
2. Tgが40〜60℃であるため実用使用温度範囲ではゴム状態である。このため非強化グレードの荷重たわみ温度の応力依存性が大きい。また、強さ、弾性率もこの付近で大きく変る。
3. 結晶化速度が速いので成形サイクルが短い。
4. 熱劣化特性にすぐれており、UL温度レーティングは力学的性質(衝撃なし)が140℃、電気的性質が130℃である。
5. 結晶性であるので、有機溶剤、潤滑油、ガソリンなどには充分な耐性がある。強アルカリ、フェノール類、塩素系炭化水素に侵される。
6. エステル基があるので加水分解により劣化することがPBTの最大の留意点である。
7. 結晶性樹脂の中では耐候性が比較的良好である。人工光源による暴露試験では、紫外線暴露と加水分解が共存することもあり、屋外暴露と相関性がよくない場合がある。
8. 電気的性質がすぐれている。温度による電気抵抗、誘電率の変化も小さい。
9. 吸水率が小さいので、力学的性質などの変化が少なく、寸法安定性も良好である。
10. 酸素指数は、徐燃グレードで約21%、難燃グレードで約29%である。
11. ガラス繊維強化グレードは、摩擦特性がよい。
12. 非強化グレードの成形品の表面光沢は良好である。また、ばね特性を持つ。
13. 成形前に予備乾燥が必要である。
主な用途
1. 電気・電子用途:
コネクタ、コイルボビン、スイッチ、リレーケース、モータ部品、カバー類、チューナ部品、抵抗器、蛍光灯口金、ドライヤーの吹き出し口、冷却ファン
2. 自動車用途:
スピードメーター部品、バルブ類、スイッチ類、イグニッションコイル、キャブレータ、外板部品、ワイヤーハーネスコネクタ、ドアハンドル、ランプリフレクター
3. 機械用途その他:
時計部品、カメラ部品、事務機器部品、自転車駆動部品、キートップ
4. 押出成形用途:
フィルム(多層フィルムのバリア層、PET系シュリンクフィルムの補助材)
市場動向
日本におけるPBTの2007年の生産量は20.2万トンで、前年比8%増であった。PBTは、電気・電子と自動車が二大用途先である。自動車の電装部品が増加したため、最近では自動車がトップシェアと推定される。最近では押出成形分野が1万トン以上の市場を築き全体の1割程度のシェアを握った。主な用途は、PETボトルのシュリンクラベル用PET系樹脂の収縮調整材である。また、欧州のRoHS(Restriction on Hazardous Substances)指令対応の環境対応型難燃グレードも上市されている。